転がり抵抗を利用した大豆選別の仕組み – 大豆選別機その5

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「大豆栽培を助けてくれる手動選別機を作ろう」。
こんなテーマでスタートした「大豆選別機プロジェクト」も大詰めです。
プロトタイプも2号機が完成し、テスト段階はひとまずの終了となりました。
前回ご紹介しきれなかった後編をお伝えいたします。

大豆の選別は、豆の形の違いによって生まれる「転がりやすさ」を利用して選別する仕組みです。
ハンドルを回すスピードに合わせて、選別機の角度を適度に調整する必要がありますが、その点については脚の長さを微調整する事で対応します。

食用とそれ以外の大豆を選別する

デニム生地の選別台投入口(ホッパー)からデニム生地のシートに落ちた大豆は、まずは食用とそれ以外の豆に選り分けられます。
写真手前のバーは、長さや角度を変えることができるようになっており、投入する大豆の量を始めとする様々な要因に従って変える必要があります。
その微調整は、選別機を操る生産者に委ねられますが、それによって選別の精度を上げることが可能となっているのです。
斜めにつけられた選別用のバーで分けられた規格外の大豆は、主に加工用や肥料として選別されます。

サイズ別に選別する「ふるい」へ送る

大豆選別機の取り入れ口バーで選り分けられた食用大豆は、漏斗形状の取入れ口へと導かれます。
いわば、選別機本体とふるいをつなぐ受け渡し部分には、大豆が停滞したり詰まったりしないような工夫が凝らされています。
ここを通った大豆は、大中小の食用大豆を選別する「ふるい」へと送られます。

中サイズと小サイズを選別する

食用大豆の選別口「ふるい」もまた、グレードアップポイントです。1号機ではビニール製だったものを、金属製にしました。
網目に切れ目を入れて2種類の大きさの穴を設け、中サイズと小サイズの大豆を選別できるようになっています。

形が良く大きなサイズを選別する

007もっとも大きなサイズの食用大豆は、ふるいの先端から選り分けられます。
先が広くなったラッパ形状のパーツを取り付けることにより、大サイズの大豆をより遠くへ飛ばして中サイズとして選別した大豆と混ざらないように工夫しました。

加工用の大豆を選別する

加工用大豆の選別取入れ口の隣の本体側面に設けられたスロープからは、「食用だが、形が不揃いな豆」が選別されます。
その大豆は加工用として出荷され、様々な食料品に姿を変えます。

食用として使用しない大豆を集める

010形やサイズが規格外の大豆は食用とは別に分別され、本体の投入口と反対側にあるスリットに落ちていきます。
これらの大豆は、主に肥料の材料などとして出荷されます。

さて、以上が「大豆選別機プロトタイプ2号機」のご紹介となります。
実際に作業を行ってみると大豆が詰まってしまう事もあり、まだまだ改良の余地が残されているようです。
課題は残りますが、これもまた開発という名の挑戦に欠かせないプロセス。
より安定した性能を実現するためには、一つずつ解決していくしかないのです。

「無農薬栽培を行っている皆さんのお役に立てたら」そんな志を抱いた一人の青年の熱意にほだされてスタートしたプロジェクトは、今も順調に進行中です。
現在は、大豆選別の精度をアップする事や、選別機を量産化する為の最適化などを視野に入れて、さらなる改良を施しています。

小規模農家でも購入できるように、なるべく安価な製品を。
介護施設などでも使用できるように手動の選別機を実現する。
様々なテーマをクリアしながらの開発と成りましたが、「必要とされている物を作り上げる」という点では、我々ヒラミヤも微力ながら貢献したいと考えています。

プロジェクトに進展がありましたら、続編も公開したいと思いますので、どうぞお楽しみに。