「アート・バーゼル・マイアミビーチ」への参加 – アルゴリズミックデザインの現代アート製作

「アート・バーゼル・マイアミビーチ」への参加

現代アートの祭典、「アート・バーゼル・マイアミビーチ」。
世界最大とも言われているアートフェアに、アート活動をしている若者たちの要望で作った「TORII」と一緒にお邪魔してきました。

イグアナアイ青山」の内装を手がけて以来、アーティスティックな製作依頼を頂くようになりました。ヒラミヤとしても非常に挑戦のしがいがあるジャンルであり、世間に発表していないプライベート空間における設営もふくめて、数々の「作品」を作らせて頂いております。
「アルゴリズム」によって設計したデザインを図面化し、製作や施工も行うという課程は簡単ではありませんが、我々が培ってきた技術力を発揮する場として、挑戦しがいのある作品作りとなってきています。

アート集団「FuFuFu」の作品を具現化

「アート・バーゼル・マイアミビーチ」への参加

さて、今回製作したのは、「TORII」という作品。
その名のごとく、「鳥居」を現代アートとして解釈したものです。
製作を依頼してくれたのは「FuFuFu」という、3人組のアート集団の皆さん。八百萬(やおよろず)と言われる程、多くの神々が住む日本において、社の入り口を意味する鳥居を、テクノロジーの象徴として表現する。
その手法としてアルゴリズミックデザインが選ばれ、ヒラミヤに製作依頼を頂いた、という訳です。
「TORIIプロジェクト」は、ヒラミヤが製作した「TORII」その物と、シリコンバレー各地で撮影した写真によって構成されている現代アートです。

まずは、依頼主のひとりであるデザイナーの板坂氏が、3DCADソフトのライノセラスで描いたスケッチを頂き、それを元に、いつも協力してくれているトミー(シタム・マラッド・ワンナポン)氏が、ライノセラスプラグインの「グラスホッパー」によって3Dデジタルモデリングデータを作成してくれました。

そのデータを元に、3Dプリンターでモックアップを製作し、意匠的な微調整を加えて「TORII」が完成しました
もちろん、細かな製作上のアレコレを書き出していったら膨大な原稿が必要となってしまいますが、ポイントとなったのは「移動が可能である」というところでした。

現地マイアミビーチでの施工

「アート・バーゼル・マイアミビーチ」への参加

この「TORIIプロジェクト」は、フェイスブックやグーグル、アップルというシリコンバレーの巨人…つまり現代のデジタル社会における「神」とも呼べる企業の本社前にTORIIを建てて、撮影をするという活動も含まれています。
そのため、TORII本体を分割して飛行機で運び、現地で再び組み立てるという事が必要でした。

なにしろTORIIは、完成するとその高さが2600mm、全幅も3000mm超える大型作品です。
一枚一枚が微妙に形状の違うパネルで構成されている作品を、分割可能で、しかも自立する物にするというのは、想像以上に難しい案件だったといえます。

もちろん、クライアントの要求に応えるのが技術者の務め。2ヶ月にわたる試行錯誤を経て完成したTORIIは、安全性を保つ事が出来る強度を持ちながら、アーティスティックな美しさを持つ作品に仕上がったと自負しております。

ただし、その組み立て作業は、現地へハンドキャリーで持参した250枚にも及ぶパネルを正確に組み付け直すことで、組立時間の制限があり、急を要するものとなり人出が必要でした。
それは、設計図があるとはいえ、ほとんど3Dのジグソーパズルのような物です。
これを口実に私自身が現地に同行しなければ、そして現地を体感しなければという結論に達しました。
かくして、世界最大のアートフェスティバル「アート・バーゼル・マイアミビーチ」に沸き立つマイアミビーチに、私・平宮建美も同行した次第なのです。

「アート・バーゼル・マイアミビーチ」での展示

「アート・バーゼル・マイアミビーチ」への参加

アート・バーゼル・マイアミビーチが開かれているすぐ近くで、我々の「TORII」を展示させてもらいました。
日本からアートバーゼルマイアミにいらした多くの方々が展示会場までお見えになってくれました。
製作担当者として、現地での熱気を感じる事ができて感激しました。

「アート・バーゼル・マイアミビーチ」への参加

最後に日本人3人によるアート集団「FuFuFu」と記念撮影。
次回は、本会場のレポートをお届けします。